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我々が研究を行う理由

更新日:2020年8月18日

皆さんは《色覚異常》について知っているだろうか。



多くの方は色盲異常=色盲=色が全く分からないと勘違いをしていないだろうか。



お恥ずかしながら、私は以前まで、上記のように勘違いをしていた一人だったので、下記、日本眼科医会の解説を示しておきます。



「先天性の色覚異常」は、「色盲」ともいわれてきましたが、「色盲」という言葉は,「色がまったく分からない」と誤解されやすいため適切な言葉とはいえません。 しかし、学術的に正しく,かつ,誰にも精神的負担を感じさせない新しい用語をまだ生み出せていないのが現状です。 通常、先天性の色覚異常というと「先天赤緑色覚異常」をさしています。この場合、色の見え方や感じ方は正常色覚と異なりますが、白黒の色世界では決してありません。正常色覚者とは異なった色世界を感受しているといえます。 日本眼科医会



要するに、全てがモノクロの世界 という訳ではなく、カラーを認知できるものの、見え方が少々異なるということだ。




現在では、これらを補正する方法として、アメリカの眼鏡ブランドEnChromaと塗料メーカーValsparが協力して、色覚異常の人にも緑と赤が識別できるようになる眼鏡が開発されている。



皆さんも、下記のような動画を一度は見たことがあるのではないだろうか。



色覚異常の少年が、補正眼鏡を初めてかけた際の動画である。







私はことの動画を見た時に、とても感動するとともに、ショックを受けた。



私がやってきた研究は、いつかこのように人を喜ばせたり、感動させたり、豊かな心に導くことができるのであろうか と。



我々医学者は、研究実績を優先するあまり、人を豊かにすることからかけ離れたミクロな研究に傾いていないだろうか と。



患者さんに触れることのできる仕事についているからこそ、できることがある。



もっとマクロな視点をもち、人類の医療に貢献したいと強く思う。

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